from:おかもと 【起業家.Lab】

人は理由があれば行動する。

そして理由があれば選ばれる。

だから選ばれる理由を用意する。

 

この言葉は人の心理を使ったマーケティングの基本です。

今日は、「選ばれる理由」というものをどうやって作るのか、、

その作り方で、誰でも使いやすい9つの極意をお伝えします。

 

この世界には

高くても売れる商品もあれば、どれだけ値下げしても売れない商品があります。

その差とはいったい何か。

と考えると、基本的にはこの差を作り出すのは上に述べたように、

 

「選ばれる理由」を用意しているかいないかです。

 

極意1.買う理由の正当化

全く同じ見た目のリンゴが3つあったとします。

あなたはどれを買いますか?

 

1.98円

2.120円

3.300円

 

結果はほとんどの場合、こうなります。

1.80%の人が購入

2.20%の人が購入

3.誰も買わない

 

ここまでは誰もが想像できるのですが、、

ではさっきと同じ3つのリンゴそれぞれに以下のようなポップがついているとどうなるのでしょうか?

 

1.リンゴ

2.今が旬 糖度12度 蜜がたっぷりのリンゴ

3.無農薬 化学肥料無使用 「キムラさんのリンゴ」入荷

 

これは実際に行われた例なのですが、、

結果は、

1.20%

2.40%

3.40%

となった。

 

例えば10人がリンゴを買ったとすると、

ポップなしの場合、

合計1040円の売り上げです。

 

しかし、ポップありの場合、

1880円の売り上げになります。

ポップを入れただけで、1.8倍の売り上げになってしまいます。

 

見た目はまったく同じでも、

「蜜が入っている」「糖度が高い」「生産者の名前」「無農薬」

などの言葉で、これだけの差がついてしまいます。

 

※もちろん、ウソを書くのはダメです。

 

このように選ばれるには「理由」が必要なのです。

そして、選ばれる理由に価値があれば、高い商品でも普通に売れるのです。

つまり、、「お客さんの買う理由」を正当化することが大切なのです。

 

これは例えば、アプリなんかでも同じです。

機能などが同じようなセキュリティアプリが売っていたとしても、、

1.パスワード管理 100円

2.セキュリティ万全 パスワード管理アプリ 200円

3.有名経営者も利用 10000人が利用した定番のパスワード管理 300円

 

どれが一番売れるか、、

おそらく3のアプリなのです。

 

極意2.期待値の操作

あるマーケッターはとある酒造のコンサルに入ったときに、

「まずは10万円の日本酒を造ってください。」

と言ったそうです。

(10万円の日本酒なんて、そうそうない。滅多にお目にかかれない。笑)

 

ちなみにその酒造はそれまでは基本的に4000円のお酒を販売していたそうです。

(まぁ、普通の酒造ですね。)

 

では、なぜそんな高単価の酒を造らせたのか。

ここにも「消費者の購買心理」があります。

 

理由は単純で、

「4000円のお酒を造っている酒造が出す1万円のお酒」

よりも

「10万円のお酒を造っている酒造が出す1万円のお酒」

のほうがはるかに価値がありそうに思えるからです。

 

人は初めての商品を買うときは想像ができないのですが、その時の判断基準がなにによって一番左右されるかというと、

「期待値」

です。

人は期待値が一番高そうな商品を選ぶ傾向にあります。

 

4000円の酒を出してる酒造が1万円のお酒を出した。

→高いだけで、本当においしいのか、そこまで価値があるのか不安。

 

10万の酒を出してる酒造が今回は1万円で買えるお酒を出した。

→いつもは10万円のお酒を造ってるぐらいだから、そうとう美味しいのだろう。1万円出しても、お得かもしれない。

 

高確率で人の心理はこうなるのです。

たとえ同じ値段のお酒でも、このような期待値になってしまうのです。

 

もっと身近な例を挙げると、

かっぱ寿司で出てくる「1000円の大トロ」と、

高級寿司屋で出てくる「1000円の大トロ」、、

どっちが食べたい?

ということです。

 

これが期待値です。

 

極意3.松竹梅の選択肢

松竹梅の値付けで売り上げは劇的に変化します。

どういうことかというと、、

 

例えばあなたがうなぎ屋さんをやっているとして、、

うな重の値段に3つのランクがあるとします。

 

そのときに例えば、

松:3000円

竹:2500円

梅:1700円

と設定すると、

「梅は極端に品質が落ちるのでは?」と不安になる人が多い。

 

逆に、

松:3000円

竹:2200円

梅:1800円

とすると、

松が際立って高いので、梅と竹を比較して、よさそうな竹を選ぶ傾向が強くなる。

 

さらに言えば、

松:3000円

竹:2400円

梅:1800円

これはあまりやるのをお勧めしない。

どういうことかというと、松と竹の差が600円、竹と梅の差も600円。

つまり、、どれを選ぶかということに対して、価格以外の差を想像できなくなってしまうからです。

 

まぁ、、一概に、どれが良い、どれが悪いというわけでもないけど、

3択の場合、基本的には「竹」が選ばれる確率が高いので、そこを着地点として、いかに梅よりも竹の購買率を上げられるか、梅よりも松の購買率を上げられるか、、

が大切です。

 

極意4.選択肢は3択が良い

さっきの松竹梅にしてもそうですが、、

選択肢は3択がベストです。

 

理由は2つです。

1.選びやすさ

2.選んだ満足感

 

駅や空港の土産売り場に入ると、土産が「我こそがご当地のお土産である」という感じで並べられているけど、、

あんなにいっきに並べられたら、お客は完全に混乱する。

どれが良いのかまったくわからなくなるのです。

だから、多く並べればいいってものでもない。

 

でも、逆に2つしかお土産が並べられていなかったら、、

それは購買心理としては、「少なすぎる」となる。

「仕方なく選ばされた」と感じるようになるのです。

 

2択から選んだ場合、「ベターな選択」であり、

3択から選んだ場合、「ベストな選択」になる。

4択以上は混乱する。

 

まぁ、、2択の場合は、「選んだ」というよりも、「削った」感がすごく残るので、選択肢を作るなら、絶対に3択がおススメです。

 

極意5.選択肢のおとり効果

これも実際にあった例なのですが、、

アメリカのある経済紙の購買案内でこんな値付けがされていた。

 

1.ウェブ版だけの購読:59ドル

2.印刷版だけの購読:125ドル

3.印刷版とウェブ版のセット:125ドル

 

当然、2の印刷版だけを買う人はいない。

一見あほみたいなプラン設定だけど、、

実はこの2のプランは非常に重要役割を持っている。

 

では、、2の存在意義はなにか、、?

 

上の3つのプランの購入率を見てみると、

1.16%

2.0%

3.84%

なのですが、、

 

2のプランを消してテストしてみると、、

1.ウェブ版だけ 59ドル:68%

3.ウェブ版と印刷セット 125ドル:32%

となった。

 

ほかのことは一切変えずに、ただプラン2を消すだけでこのような購入率になるのです。

52%もの人が1のプランに変更してしまうのです。

 

売上高で見ると、この2のプランがあるかないかだけで、

43%も差が出たそうです。

つまり、、2のプランは「3のプランの価値を上げるためのおとり」なのです。

購入率0の選択肢を一つ入れることで、他の選択肢の価値を上げることができる場合があるということです。

 

極意6.値段でなく、選ばれるにはウリが必要

人は安い買い物がしたいわけではなく、良い買い物がしたい。

選ばれるためには「ウリ」が必要。

当たり前ですよね。

 

しかし、「当社は技術力が高い」「当社は商品力に優れている」のようなアピールは実際には伝わらず、何も言っていないのと一緒。

 

比喩や客観的な数字をつかって示すことが大事。

さらに「第三者からの評価」「数字の裏付け」があると信憑性が一気に高まる。

 

例:

・当社の製品は99.99%の精度でつくられている。これは純金の純度より高い。

・毎日1万個が売れています。

・ご購入したお客様の96%が満足と答えている。

・お子さんが1日100回ほめられる保育所。

・法律の300倍厳しい衛生管理をしている。

アプリストアなんかでは、数字や実績なんかを最初の1行目に表示しているアプリは多い。
たとえば以下のような感じ。

アプリ例:

・世界231ヶ国、登録ユーザー数3億3000万人突破!(LINE)

・人気声優の堀江由衣さん、竹達彩奈さんら総勢60名集合!(ガールフレンド仮)

・世界66ヶ国のストアで無料総合ランク1位を獲得!(キャンディークラッシュ)

・転職者の約8割がリクナビNEXT※正社員転職者の実態調査2013.2実施(リクナビNEXT)

・識別精度100%の「すごい名刺管理」アプリ。メディアからも注目「日経パソコン」「アプリソムリエ」(すごい名刺管理)

 

こういった実績と、お客さんの声と、数字を使うと、一気に信ぴょう性が増す。

そしてこれこそが「ウリ」です。

「技術力」とかはウリではありません。単なるアピールです。

 

極意7.マイナス面を隠さないことがプラスに

オーケーストアでは「オネスト(正直)カード」という制度がある。

これは正直であることを売りにしたもの。

 

・いま販売しているグレープフルーツは酸味が強い。おいしいグレープフルーツは12月に入荷予定。

・長雨の影響でレタスの値段が上がっている。しばらくは他の商品で代替をおすすめします。

・6/21で発泡酒が値下げになります、お急ぎでなければその時までお待ちください。

 

店内にこのようなPOPがたくさん貼ってある。

商品のマイナス情報を正直に伝えることで、お客様の信頼を高め支持を集めている。

アプリストアにも最近よく見られる。
・ただいまアプリが落ちるバグが生じています、1/30までには復旧予定です。
・来月値下げキャンペーンを実施予定です。安く購入したい方はキャンペーンを利用ください。
・現在機能Aの使用感が非常に悪く使えません、現在一刻も早くバージョンアップできるよう努めています。

自分自身もアプリユーザーとして経験がありますが、ネガティブな情報の記載がマイナスになることは少ないように感じます。

逆に「あ、運営はちゃんと問題を認識しているんだな」とおもってスッキリすることのほうが多い。

極意8.男女でモノを買うときの基準が違う

男女で判断基準が違う。

男性は理性優位、女性は感性優位の傾向。

 

例えばデジカメを買うとき、

男性は画素数・ズーム倍数・バッテリー持続時間など機能と値段のバランスで判断する、

女性は色やデザイン、簡単に撮れるか、重くないか、その上で機能的にそこそこであれば合格という人が多い。

 

迷っているお客さんに対しては、男性には「スペック面」でだめ押し、

女性には「美しさ、かわいさ、印象、感情」で決断を促す。

明確に男性向け・女性向けがはっきりしているモノに関しては商品のコピーのヘッドや説明を見直してみるのが良いかもしれない。

 

たとえば「スマホのメモリ解放アプリ」だったら、こんな感じで男女でキャッチコピーを設定すると良いのでしょう。

女性:スマホの動きをワンタッチでサクサクにしよう!もうイライラしない。

男性:スマホの効率を30%アップ、1スペック上のスマホに変化。

極意9.お客さんの顔を具体的に想像する

計画通りに売れないときの最大の原因は「買っていただきたいお客様」の顔をイメージ出来ていないことが多い。

よく言われる言葉では「ターゲットが明確でない」

長野のホテルの人気プランに「元気に変身!女のひとり旅」というプランがあった。

 

・いつも頑張っている私のために!

・最大にだらける 朝寝坊の朝食はスッピンでルームサービス。

・最高の幸せ サプリに頼らない新鮮な食べ物で体の内側からリフレッシュ。

・究極のご褒美 とろけるエステは私へのご褒美。

 

と、キャッチコピーもとても秀逸。

このプランはどういうお客さんを想像してつくられたのか?

 

そのホテルの人はこう答えている。

「丸の内に勤める32歳の総合職の女性、ある程度の仕事をまかされている。でもなかなか結果を出すことが出来ず部長に呼ばれて叱責されることも。頭を下げ、悔しい思いをしてデスクに座った時に、ホームページを見てもらったときに『あっ!これ私のことだわ。私疲れてるのかもしれない』と感じてもらえるようにつくった。」

 

お客様像を極端につくられて設計された商品だった。

そしてこういう商品ほど、、

売れるのです。

 

 

まとめ

今日行ったマーケティングの極意は、

どんなビジネスにも共通することです。

そして、誰でも、今すぐに使うことができる「人間の購買心理」です。

 

もう一度まとめておきます。

1.買う理由の正当化(リンゴのやつ)

2.期待値の操作(10万のお酒のやつ)

3.松竹梅の選択肢(うなぎのやつ)

4.選択肢は3つに(土産売り場のやつ)

5.おとり効果(経済紙の売り方のやつ)

6.選ばれるにはウリが必要(数字とか実績を挙げまくってるやつ)

7.マイナス面を隠さない(正直にマイナス面を伝えるやつ)

8.男女で基準が違う(デジカメのやつ)

9.お客さんの顔を具体的に想像する(長野のホテルのやつ)

 

の9つです。

ちなみにですが、、

この中で最も大切な極意は、、

9.お客さんの顔を具体的に想像する

です。

 

これができてないと、他の心理も有効には使えないので、ご注意を。

 

おかもと

P.S.ぶっちゃけ、この9つができてたら、ほとんどの商品やサービスは間違いなく売れる。