from:おかもと 【起業家.Lab】

マーケティングの成功には「顧客視点」が重要、とよく言われます。

しかし「顧客視点」と言われても、具体的にどういうことなのかよくわからず、もやもやしていませんか?

実は、顧客視点を理解できると、マーケティングの成功にグッと近づきます。

 

なので、今日は「顧客視点とは何か?」をわかりやすく理解できるマーケティング成功事例をちょっと紹介しましょう。

これを聞けば、いかに「顧客視点とお客様の声が違うか」ということがわかりますよ。

 

実際、「顧客視点が足りない」と言われると、多くの人がやってしまうのが、、、

・アンケートリサーチを実施して「顧客の意見」を集めようする

ということですが、、

それは顧客視点について間違った理解をしています。

 

お客様の声と顧客視点は似ているようで全く違います。

なぜなら、顧客は自分の真のニーズを言語化できないからです。

 

どういうことかというと、、

 

事例1.食器メーカーのグループインタビュー

ある食器メーカーが「次に買うとしたらどんなお皿がいいか」というテーマで主婦5人にグループインタビューをした。

参加者はデザイン案・経験談をもとに討議を進め、

最終的には「これまでとは違う、オシャレでカッコイイ黒い四角いお皿」という意見でまとまった。

インタビュー協力のお礼に、食器サンプルの中からどれでも好きなモノを1つだけ持って帰って良いことに。

 

参加者全員が持って帰ったのは、結局「白い丸い皿」だった。

白い丸いお皿を持って帰ろうとした理由を尋ねると

・「4人家族なので、1枚だけ黒いお皿をもらっても仕方がない」

・「家にあるお皿の多くは丸いお皿。四角いお皿だと食器棚に並べることができなさそう」

という現実的な理由が得られた。

 

顧客の意見:黒い四角いお皿

顧客の行動:白い丸いお皿

どっちが売れるか:間違いなく白い丸いお皿

 

事例2.セブンゴールド

「食パンの概念を変えた」「流通の常識を変えた」

と言われているセブンゴールド 金の食パンも、顧客の意見ではなく、顧客視点から生まれた商品です。

 

いまいるお客様に「どのような新しい商品がほしいか」、アンケートをとってみればいいかというと、、、

アンケート結果は狭い範囲に限られ、それだけを見ても新しいものは生まれません。

現代の消費者は「いまはないもの」については答えられない。

金の食パンはまったくアンケートなしで発売して大ヒットした商品です。

 

一斤250円のパンは相当な高額のパンなので、当初売れないかも、、という予測がたてられていたのですが、、

結局売れた。

金の食パンにしても、「一斤二百五十円の高級食パンをコンビニで買いますか」と事前にお客様に質問していたら、

「イエス」と答えた人がどれだけいたでしょうか。

おそらく、かなり少数だったと思われます。

 

なぜなら、その当時、その金額の食パンはコンビニに存在していなかったので、

想像ができないからです。

 

で、あるならば、アンケートはこの時点で全く意味のないモノということが理解できるはず。

 

事例3.マクドナルドのクオーターパウンダーやメガマック

日本マクドナルドHDの会長で、ベネッセ社長に就任した原田泳幸氏も、その著書の中で、「リサーチで企画するな」と主張しています。

大ヒットとなった「メガマック」や「クォーターパウンダー」もリサーチの結果ではなく、

顧客の期待をどのように変えていくかという視点で生まれた商品です。

 

実際に、例えばお客様に「どんな商品が欲しいですか」とアンケート調査をすると、

必ず「低カロリー」とか「オーガニック」とか「ヘルシー」とか、健康重視のメニューが挙がるそうです。

 

ところが、4枚のパティが入ったメガマックを発売しても、クォーターパウンダーを発売しても、

若い女性が平気でメガマックやクォーターパウンダーを食べているわけです。

 

、、ということは、お客の言っていることと、実際の行動は全く違うということです。

つまりお客様の希望ばかりを聞いて、その通りにしていてはダメだということ。

 

お客は嘘つき

以上の3つの事例から言えることは、

お客の声と、お客の実際の行動は、全く違うものになる可能性が高い。

ということです。

 

なぜこのようなことが起こるのかというと、、

カンタンに言えば、

お客は嘘つきだからです。

 

「嘘つき」というのには2つ理由があります。

お客は、、

 

1.そこにないものは想像できない

2.建前と本音が存在する

 

例えば、250円の食パンとか、、肉ばっかのバーガーとか、、

実際には当時なかったものなので、想像ができないのです。

これはさっき例中で話した通りです。

 

さらに、人の言葉の9割以上は「建前」です。

本音で語る人はほとんどいません。

 

例えば、「ダイエットをする理由」として挙がりやすいのが、

「半年後に夏だから、それまでに痩せて水着が似合うようにしたい」とか、、

「ちょっと痩せないと、健康に悪いかも、、」とか、、

なんですが、、

これらは実際には建前です。

 

ダイエットする理由の最も大きな本音はたった3つで、

1.このままだと早死にする

2.モテたい

3.誰かを見返したい

 

実際にダイエットする理由はこの3つだけなんです。

でも、、この本音を「ダイエットをする理由」としていう人はほとんどいません。

たいていの場合、建前で話します。

 

なので、この本音に訴求できないと、そういった商品は売れない。

 

もう一つ本音と建て前の分かりやすい例をいうと、またダイエット系の話ですが(ダイエット系の商品は非常にわかりやすいのです。笑)

例えばダイエット系のサプリを販売していたとして、見込み客の「痩せたい」という願望に訴求したとして売れるか、、

というと

売れない。

 

なぜなら、「痩せたい」というのは建前だから。

本音は、、

「楽して痩せたい」

です。

 

まとめ

そんなこんなで今日のブログを簡潔にまとめると、、

お客の意見を鵜呑みにすると、失敗しやすい

人の建前は「意見」に現れるが、人の本音は「行動」に現れる

ということです。

 

一概にアンケートはまったく必要ないかというと、そうでもなく、

数字の目安なんかでかなり必要だし、わかりやすいのでいいのですが、、

商品企画などで、お客の声をうのみにしないようにということです。

 

本当にいいものを作りたいなら、、

・お客になってみる

・お客の行動を監視してみる

・お客から本音を引き出すインタビューをしてみる(これはやりかたにかなりコツがいるけど、、実際一番確かな方法)

 

という方法を取っていくのが良いですよ。

 

おかもと

P.S.でも、本音だけを訴求してもダメです。露骨すぎるから。

人が買うには「本音の訴求」と、「建前での正当化」の両方が必要ですからね。